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投稿所にゲリラ絵を一枚投げてきました。
たまださんが投稿した時にキター!!と思ったんだ。
美人なお姉さんは大好物ですが、私が描くともれなく美女度が下がる。
でも僕懲りないよ!! さて、次はどなたをお借りしようかな…
ああいうスレはもっと盛り上がるといいよ!って事で皆描こうぜ。

後10日もしないうちに登録期間は締め切りですね。
さて、移動先はどこになるかなー。新規さんが増えていくのもわくわくですが、移動期間も色々あって楽しいです。
テーマも参加したいけどネタがない…! だ、誰か一緒に猫探ししないか!

そして某鳥兄さん帰ってきてたああああああ! よ、良かったよう…
嬉しくって涙でそうです。なりたかったお医者様という事で、病死フラグは折れてないみたいなのが切ないけど、できる限り元気でがんばって欲しいです。
偶にアージュさん見に来てあげて!!

ホシラさんとこで加齢の話が上がってましたが、エイリは設定上12月生まれ(しかも忘れないって意味でクリスマス)なんです。
年齢あげる必要のないジン二人も誕生日はあるですよ。そういや先々月ラナの誕生日あったな。忘れきってた。
身長はメッセで決定☆ いやまあ、男の子の身長なんぞ知らんですよって事で弟の身長を参考にしたんだ。
そうなんだよ、奴はこの頃から既に私より身長あったんだ(ギリギリ
しかし聞く私も私だと思うが、答える弟も弟だ。エイリは素直だから、自分より身長低くなった人に向かってニヤッて笑いながらチビなんて言わないぞ・゚・(ノ□`)・゚・
そういやリーヤのルフ、旧キャラバンで入れ物の指輪が壊れてからヒィさんに新しい入れ物に封じてもらった事になってるけど、再度の確認とらんくて良かったかな…

 深く深く、意識が沈みこむ。体を包む冷たい水の流れだけが感覚を支配する。
自分と自分で無いものが曖昧になる。
人は生まれる前に母の心音を聞いて育つというが、自分にとっては水の湧き上がる音がそれに等しい。
姿を今の形に留めたのは一体どれだけ昔だったのか。もはや自分は覚えてはいない。
思うに、自分と言う命になる前に、この体はあの泉の底にあったのではないか。
気付いた時には自分は自分でしかなく、力の使い方も、ある程度の知識も自分の中にあった。

泉の底で自我を持ってから、水上に上がるまではまた数日の間があった。
水底から見上げる水面に輝く日の光や、凪いだ水面に映る月は格別に美しいものであったし、彼女は未だ孤独を知りはしなかったのだから。
時折不規則に揺れ、乱反射する光を楽しんだが、それを起こすのが水面に漣を立てる人であると気付いた頃、ようやっと水上を目指す。

人々は自分を見て大層驚いた。急に泉から人が出てくればそれは驚くだろうが、魔物扱いされ、攻撃を受けた時は彼女の方が驚いてしまった。
幸い攻撃を仕掛けてきたのは召喚士であったから、ジンである彼女にとってその攻撃を防ぐのはたやすい事だった。
泉の一部として生まれた彼女は、その地においては水脈を支配するほどの強い力を現したのである。
人々の信仰の対象であった泉の水を自在に操るその姿に、純朴な人々が女神を見たのもあるいは仕方の無い事だったかもしれない。
しかし彼女は女神ではなくただのジンだった。彼女の中に女神への信仰などなく、そもそもその存在を認識もしてはいなかったのである。
ただ彼女は泉の一部として生まれ、生きている。言い換えるなら意思を持つ泉。そこに女神の恩寵も何も存在はしない。
それでも同じ地に根付く命として彼女は人を愛したし、彼らは彼女に敬意を払った。
命の誕生や死に涙し、ささやかな収穫を共に喜び、求められれば、ジンでありながら女神に祈る事すらした。
それほど、生まれた地に根ざす人々は彼女にとって大事な物だった。

それと離れて暮らすようになったのはいつの頃か。隔絶され、ジンという存在に疎かった彼らもやがて彼女が女神ではなく「ジン」という種族なのだと知ったが、彼らからの友愛は変わらず、彼女自身もそれに応えた。
しかしあの日、小さな街は大きな悪意によって壊滅を迎える事になる。
ただ、彼女だけがそこに残った。彼女は泉のジン。母なる泉を離れる事を知らぬ子供であったから。
圧倒的な戦力差から街は崩壊したが、泉も、わずかながら人々も生き残り、徐々に以前の姿を取り戻し始めた。
その際に指揮を執ったのが彼女であったのだが、そこでふいに気付いてしまったのだ。
街の人々は全てを彼女任せにすることに慣れてしまっていた。
ジンとしては年若い方ではあるが、人とジンとの寿命はあまりにも違う。
加えて、彼女自身は老いもせず、病もない。泉が枯れれば命も消えるだろうが、それは容易に起こる事ではなく、死すら遠かった。
水面に姿を現した日は既に遠く、あの日の人々も既に亡く、その何代も後の子供が跡を継いでいた。
自分だけが変わらず、変わる事ができず、周りの風景だけが変わっていく。
彼女は街の事、暮らしの事、何でも知っていた。聞けばなんでも答えが返ってきた。
全てを知るからこそ人々は考える事をやめる。それでは人は成長できない。
彼女の答えは先人達の知恵と努力だ。それは与えられないからこそ自分達で編み出したものではなかったか。
思い起こせば戦う為に力を尽くしたのも彼女であって、人々はただ逃げ惑うのみ。
沢山の命が失われた事こそ責めはしなかったが、自分達が戦わなかった事を悔いもしなかった。
それはもはや人ではない、命ではない。自分がいることによって起こる弊害に気付いた時、初めて彼女は恐怖を知った。
街を襲った悪意など恐怖のうちに入らない。自分自身が愛した人々を人でなくしてしまっている恐怖。
それを越える恐怖がどこにあっただろう。

やがて彼女は、身の回りの世話役にだけ別れを告げ、街を後にした。
世話役は泣いて止めたが、彼女の意思は固く、止めきる事は叶わなかった。
唯一つ、十年ごとの大祭にのみ故郷へ戻る約束を条件に、送り出された。

『星泉は貴女の母、この街は貴女の街。戻る場所があるという事実は、御身をお守りするでしょう』

アイリーヤはラナーシャから譲りうけた小花の花束を、風に乗せた。
今日は彼女が初めて街を出た日だ。目の前に広がる砂漠に如何に自分が狭い世界で生きていたか痛感し、呆然とする彼女を思い起こし、苦笑する。
「あの時、送り出してくれてありがとう。また、祭りの日に」
貴女が守ってくれた私の居場所へ帰ります。
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翠の天幕に行ってきたよー 反映されてた
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