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閉店後の店内、コアリズム(ビリーズブートキャンプと似た様なダイエットビデオ)の画面の前で踊る店員が数名見られました。
そんな笑いに溢れた店が大好きです。ええ、客が皆濃くても。無茶ばっか言う人が良く来ても。
今年からメタボ検診あるみたいだし、該当者はもう藁にもすがる気持ちらしいです。
俺まだ遠い話で良かった…
「あんたって、意外に子供好きよね」
唐突なのはいつもの事。
「意外か?」
慣れているので表情は大して動かない。それに大真面目にシャアラは頷いた。
「意外。あんたの口調とかから考えると、子供嫌いっぽく見えるわ」
「それはまた極論だな…」
確かに硬いという感はあるのだろうが、まさかそれだけでそう思われたとは。
「割合子供には縁があってな。ジンの子供を一人育てた事がある。
故郷に戻れば子守なんかもすることがあるぞ。ああ、旅の途中に拾った事もあったな」
いつふらりといなくなるか解らないアイリーヤに、子守を頼む強者はそうはいなかったが。
まさに今追跡中の妹は、その誕生から成長過程の終盤までを見てきた。
「あんたに育てられたって妹、今から見るのが怖いわ。絶対とんでもない性格だもの」
「心外な。あの子は私と違って大分人間の社会に溶け込んでいるぞ。
確かに若干性格に難ありのようではあるが」
「難ありの時点でダメって気付きなさいよ。拾われたヤツも可哀想ね。マトモな感性持っていてもあんたに当てられて絶対普通じゃなくなるもの」
随分な言われようである。これは相方と引き離した事を相当根に持っているようだ。
しかしそれで気にするような繊細さは生憎とアイリーヤは持っていなかった。
「ああ、拾った子供は近くの町まで同行しただけだ。毒される暇もなかっただろう」
「なーんだ。つまんない」
「…お前は本当に何を期待した?」
妙に義理堅い…いや、遠慮深い子供だったのを覚えている。
「あまり子供らしくはなかった。ただ根本的なところでお人好しだな、あれは。
他人にかかる迷惑は少なく、自分に降りかかる災難は多いタイプだ」
例えば詐欺に端からひっかかったりとか。
「…それ、生きて行けるの?」
心持シャアラの顔が引きつっているように見えるのは気のせいではないだろう。
「しっかりした保護者がいたからな。あのルフがいれば心配はなかろうよ。
それにあれから六年経ってる。今頃それなりに成長はしているだろう」
「賭けてもいいわ。それ絶対楽観しすぎ。今頃死んでるか、生きててもろくな大人になってないわよ」